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放射性物質についての講演と学校訪問。 [学校]

昨日は教育委員による、学校訪問があり、町内6小学校と1幼稚園を訪問しました。
来週は、町内5中学校と1小学校、給食センターを訪問します。

さて、今日は、学校警察連絡協議会や教育委員会の会合がありましたが、その前に放射線に関する講演会にも参加してきました。

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↑ 会場のまいんです。

講師は、原子力人材育成センターの生田優子さんでした。


内容は、今までこのブログで述べてきたような放射線に関する基礎知識でした。


放射性セシウムが発するガンマ線は中性子線と違い、放射線としては細胞を破壊する力が弱い種類であること、
現在は空気中を放射性物質が飛散している状態でないので、マスクをする必要がないことなどを説明してくれました。

年間に受ける自然放射線のうち、内部被ばくは、吸入による約1.26ミリシーベルトのラドンと約0.28ミリシーベルトのカリ-40などの食物などで、
外部被ばくは、宇宙線からが0.39ミリシーベルト、大地から0.48ミリシーベルトということでした。
年間の合計は約2.4ミリシーベルトになるそうです。

ブラジル・ガラバリの年間の自然放射線量は10ミリシーベルトですし、人工放射線としては、胸部X線コンピュータ断層撮影検査でも10ミリシーベルト近く被曝するそうです。

現在の大子町空間放射線量毎時約0.0001ミリシーベルトは全く問題のない数値であることが理解できました。

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↑ 興味深い内容の講演なので多くの町民が集まりました。
が・・・けっこう専門的な話なので難しかったという声も・・・

そういう方は、うちのブログを読み返してください。

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↑ まいんのアーケードも駅前通りも七夕飾りが風に揺れています。

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↑ 以前紹介した町内各学校に贈呈された防災ヘルメットです。
けっこうかっこよく、機能的なデザインです。

実際に避難訓練を行った学校もあれば、まだ各教室に配布していない学校もありました。
休み時間に地震が起きたという想定で避難訓練を行った学校もあります。
今朝のようにいつ強い余震があるかもしれないので子供たちを守るため十分な危機管理をお願いしました。

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↑ 袋田小学校のグリーンカーテンとプランターです。

どうして、こんなにあるのかというと、袋田の滝付近に飾り観光客に喜んでもらうためです。

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↑ うちのミヤマスカシユリです。袋田の滝でも咲いていることでしょう。

さて、放射性物質について、最近、興味深い調査結果が発表されました。

5月にお茶の新芽から放射性セシウムが検出され出荷自粛となりました。

私は、セシウムを含んだ土壌から根が吸い上げ新芽に集積したのではないかと考えていたのですが、
そうではなくて、3月に降った放射性セシウムが古葉の上に積もり、それが新芽の方に移行したというのです。

多少土壌に放射性セシウムがあっても、それを作物が吸収する割合は少ないようなので、
今後新たに放射性物質が飛散するような状態にならなければ菜園の野菜を食べても問題ありません。

横浜市教育委員会が毎日行っている食材の検査がそれを証明してくれています。
7月に行われた検査では、 群馬県のえだまめ、 茨城県の とうもろこし、 群馬県の キャベツ 千葉県のさやいんげん
それに、神奈川県の小松菜です。(以前神奈川県を調べてないことを指摘した私の記事を見たのか、ついに神奈川県の野菜も調べました。)

6月に行われた検査では、栃木県のニラ、福島県のもやし、 茨城県のピーマン千葉県のにんじん、群馬県のキュウリ、長野県のパセリ、茨城県のネギ、埼玉県のキュウリ。
以上すべての食材から放射性ヨウ素、放射性セシウムなどの放射性物質は検出されませんでした。

(ただし、当然、自然界に一定量が存在しする放射性カリウムは含まれていたはずです。)

横浜市教育委員会は、保護者の一部から関東地方で産出される野菜を給食の食材から外すことを
要望されましたが、そうした対応は、教育上問題が多いと考え、毎日放射性物質を検査することにより、保護者の不安を解消しようということになったのです。

また、茨城県が調べた結果では、7月1日に調べた那珂市の馬鈴薯(ジャガイモ)からは放射性ヨウ素と放射性セシウムは検出されませんでした。

6月3日に調べた水戸の梅は放射性ヨウ素は不検出、放射性セシウムは1kgあたり40ベクレルでした。
暫定規制値である1kg500ベクレルの10分の1以下ですのでこれも問題のない数値です。

以上の検査結果から、家庭菜園でとれた野菜について、えだまめ、 とうもろこし、 キャベツ、さやいんげん 、 ニラ、もやし、 ピーマン、にんじん、キュウリ、パセリ、ネギ、ジャガイモ、梅については問題なく食べられると判断しました。最後にうちの西洋朝顔のグリーンカーテンをご覧ください。

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↑ どんどん伸びて、屋根まで登っていきました。
この先、どこまで伸びるのでしょう?

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侘び助

被災地から離れている所為もあるでしょうが
余り神経質にならず、何でも食しています。
by 侘び助 (2011-07-08 21:06) 

青い鳥

七夕飾りもミヤマスカシユリも綺麗ですね。
「放射線に関する講演会」、この様な催しを各地で行って
正しい知識を皆が持つようにして欲しいものです。
by 青い鳥 (2011-07-08 22:03) 

でぇごんAZ

あれだけ原発をこしらえておきながら後始末の件は考えてないのが悔やむところですね。
爆発事故のあの日数日間の被爆が気になることですが…。
9日10日とキャンドルジュンさんが大子に復興支援に来るそうです!
朝顔は夏の風物詩で良いですねえ♪天まで行くでしょう。
by でぇごんAZ (2011-07-08 22:19) 

ゴーパ1号

すごいプランターの数ですね!お見事です!
by ゴーパ1号 (2011-07-08 22:19) 

袋田の住職

侘び助 さん 現在は心配しなくて良い状態なのですが、
気にする人は気にしています。
そういう人は野菜を食べなければよいと思います。

青い鳥 さん 放射線の専門家の講演で正しく理解する事は大事ですね。

でぇごんAZ さん さきほど、滝本の方にパンフレットを頂きました。
楽しみなイベントですね!γ線は強くないし、ヨウ素は半減期が短いです。セシウムは90日で半分体外に出るので30年間体に留まるといはことはありません。

ゴーパ一号さん ものすごい量です。
田舎の学校だからできる技です。
by 袋田の住職 (2011-07-08 22:27) 

サァファイヤ

今朝の余震は、強かったので心配しました。
まだ、いつ余震が起こるか分かりませんね。
子どもたちを守るために、避難訓練は行っておかないと。
住職さまも、お身体に気をつけてくださいね。
by サァファイヤ (2011-07-08 23:30) 

Silvermac

国と国民の乖離は益々大きくなりましたね。
by Silvermac (2011-07-09 06:02) 

袋田の住職

サァファイヤ さん いろいろな状況を想定して避難訓練をしている学校もあれば、
危機感のない学校もありました。
検出されない給食の放射性物質を心配するより、相模湾を震源とする巨大地震や、直下型地震に備えて、防災ヘルメットを準備するとか、沿岸部では津波に備えた避難訓練をする方がよほど大事だと思います。
そうした日ごろの訓練がいざという時に生死を分けるのだということを、
宮城県に行って感じてきました。
教育委員や学校の先生は東北三県や茨城県へ行って研修するべきです。

Silvermac さん その通りですね。
国民は政府を見放しています。
by 袋田の住職 (2011-07-09 06:30) 

旅爺さん

多くの方が集まって理解度も深まったでしょうね。
by 旅爺さん (2011-07-09 07:05) 

シラネアオイ

おはようございます。蝶に関するコメントありがとうございます。次回イコロへ行った時には綺麗に写真を撮りたいと思います。
by シラネアオイ (2011-07-09 07:33) 

たいへー

用心に越したことは無いですが、正しい情報は欲しいですね。
何も知らないうちに・・・では、納得いかないですからね。
by たいへー (2011-07-09 07:46) 

hanamura

最近の報道で、震災後の地方自治体の対応を聞き、それと比較して、故郷静岡の防災対策や小中学校での教育は、なかなか良かったと、思い返しております。また今回の調査研究から、新しい対策を学ばなければなりませんね。
by hanamura (2011-07-09 08:34) 

ミッチー

今の子供たちが大きくなったときにどうかチェルノブイリのようなことが起きないように
by ミッチー (2011-07-09 08:35) 

kazoo

説得できるデータは貴重です。子供たちの避難訓練も大切です。
by kazoo (2011-07-09 13:24) 

tanaka-ma3

目に見えないだけに不安ですね。
by tanaka-ma3 (2011-07-09 14:14) 

momoe

明日は実家から野菜がたくさん送られて来ます。
楽しみです^^
ビッグマックより茨城のとうもろこしが食べたかったので。
by momoe (2011-07-09 14:48) 

袋田の住職

旅爺さん 理解が深まったと思います。
こうした、講演会をこれからも開いて頂きたいです。

シラネアオイ さん エゾシロチョウでしたよ。
北海道にしかいない蝶です。
これからも珍しい昆虫をブログで紹介してくださし。

たいへー さん いろいろな調査が進んでいます。
調査によって安全が確保され、理解が深まれば風評被害もおさまると思います。

hanamura さん 静岡は東海大地震対策で防災意識が高いですからね。
関東はかなり遅れています。
心配なのは、南関東地震です。

ミッチー さん きちんと調べてそういうことが無いようにするのが大人の役目ですね。

kazoo さん 防災意識を植え付けることは大事です。
こどもの場合、指示がないときも自主的に動けるようにするのも大事です。

tanaka-ma3 さん 科学的な調査によりだいぶ見えるようになってきました。
そうした情報を生かしていきたいです。

momoe さん 実家の親が作った野菜を送られてきた娘が食べないとか、
舅や姑が作った野菜を嫁が使わず買ってくる例があり、息子は板ばさみになるとか、家の中がぎくしゃくしたりするといった話を聞きました。
正しい情報があれば安心して食べられると思うのでしょうが・・・
by 袋田の住職 (2011-07-09 17:15) 

mimimomo

こんばんは^^
なかなか風評が消えないですね~
ほんとうの事なら已むを得ませんが、風評で食べられるべきお野菜が
廃棄されたりするのは農家の方も大変ですしね。
こう言う講演のあることは、とても良いことだと思います。
観光客も早く戻ると良いですね。
by mimimomo (2011-07-09 19:12) 

弁慶

講演会とかご住職のブログをご覧になって理解を深めると良いですね。
パニクっていてもしようのない話ですので。

by 弁慶 (2011-07-10 06:00) 

袋田の住職

mimimomo さん 事故当時の放射能の拡散情報もわかってきたので、
自分の頭でよく考えれば、どれが危険でどれが安全かわかると思うのですが、
そうした正しい情報は少なく、政府もマスメディアも安心させるような状況を作ってくれません。
政府やマスメディアが風評被害を煽っているという国民の現場の努力を無にする状況が続いています。
市民運動の延長でリーダーをつとめて欲しくないですね。

弁慶さん 2000ベクレルのヨウ素131が含まれる野菜1kgを食べても、44マイクロシーベルトですから、多量に長期間摂取しなければ健康に影響なく問題ないのですが、いたずらに騒ぐ人がいるので困ります。
by 袋田の住職 (2011-07-10 06:43) 

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