本当に2:8蕎麦が一番なのだろうか?と、住職は語る・・・ [蕎麦を語る!]
今日は、5月25日(土)にそばを打った時の記事です。
「本当に2:8蕎麦が一番なのだろうか?と、住職は語る・・・」と、世間の常識を問う刺激的なタイトルですが、
まずは、今まで53年生きてきた中で一番上手に打てたそばができるまでをご覧ください。
タイトルにもあるように、今回打ったのは一般的な二八蕎麦でなく、四六蕎麦です。
↑ 手打ちうどん粉400gと昨秋とれた秋蕎麦を石臼挽きにしたもの600gを裏ごし器で均一にふるいます。
↑ 一番大事な水回し・・・合わせて1000gの粉に対し水は480リットルを準備します。
500リットルでは多いのです。粉の具合によって全部入れない場合もあります。
様子をみながらまずは半分入れます。
この水回しがそば打ちの成否を決める一番大事なポイントです。
水と粉が均一に混ざるように、丁寧に指先で素早く何度も撹拌します。
大きなダマができないようにバラバラの状態にし、様子をみながら残りの水を加えていきます。
↑ 梅干し大のダマの集まりにした後、それを鉢に押し付けながら一つの塊りにします。
この作業を「くくり」といいます。
↑ 粉1kgと水480gを混ぜた塊りになりました。
これを一回で打つと、大きくなりすぎてうちののし板からはみ出るので二つに分けます。
二つに分けたものを30分ほど放置します。
その間につなぎのうどん粉が水と反応してしっとりしてきます。
蕎麦粉は根本さんの畑で採れたものを石臼挽きしたものです。
しっとりした柔らかな感触で、ざらざらしていません。
こういう蕎麦粉なら、バラバラにならずよくまとまり、うまく打てます。
それを、表面に艶が出るまでしっかりとこねます。
菊もみという作業ですが、写真はありません。
↑ 鏡餅状にしたものを、延ばしていきます。
手のひらを使って円形に延ばす「地延し」
麺棒を使って平らに延ばす「丸出し」
麺棒に生地を巻き付け転がしながら延ばす「四つだし」
という工程を経て「本延し」で、最終的に2~1.5mmの厚さ、目安としては80cm×50cmに調整します。
↑ 打ち粉を振りながら、たたんで・・・
↑ こま板を使って切ります。
このこま板は自作のものです。
包丁で、切って並べます。
↑真っ直ぐにそろえて並べるのが普通ですが、私は、多少くねらせます。
これは、ゆで上がった時にそばつゆが絡みやすくするためです。
↑ 大なべで一人前(約150g)づつ茹でていきます。
ゆで時間は、浮き上がったら30秒ですくいあげます。
茹ですぎると腰が抜けるのでさっとゆで上げ、冷水ですばやく冷やします。
さて、記事のタイトルの件にふれたいと思います。
私の理想とする蕎麦は、地粉を使って、袋田のある農家のおばさんが打つ蕎麦です。
細くて、蕎麦の香りがして、当地の名物つけけんちん蕎麦にしても伸びません。
つなぎ粉と蕎麦粉の割合を聞いたら4対6とのことでした。
さて、十割蕎麦、二八蕎麦、四六蕎麦、皆さんはどれが好きですか?
私は、いろいろ食べ比べた結果四六蕎麦が一番おいしいと感じました。
蕎麦通の人は、二八じゃなければいけないという人もいるでしょうが、
私はそれにはこだわりません。
自分が美味しいと思うのが一番なのです。
それから、量が少ないのは不満です。
田舎では、おなかがふくれるまで思う存分そばをふるまいます。
ですから、1kg打ったりするのです。(ざっと15人前)
辛い蕎麦つゆに少しだけつけてのど越しを味わうなんていう食べ方もしません。
出しの味がわかる薄味の汁にそばをたっぷりつけて頂きます。
さらには、けんちん汁につけて食べるのが袋田の蕎麦の昔からの食べ方です。
二八蕎麦では、熱い汁に入れると腰が抜けてしまいますが、四六蕎麦ならその心配がありません。
二八蕎麦は茹でたてをすぐに食べなければ美味しくありませんが、四六蕎麦は多少時間をおいても美味しく食べられます。
とうことで、皆さんも、かっこつけずに思う存分自分の好みのそばを食べてみませんか?
日本一の品質と蕎麦通が評価する常陸太田市金砂郷の赤土あたりから袋田にかけての土地で栽培された蕎麦粉を使えば、四六でもビックリするほど蕎麦の香りがします。
プロは別として、初心者がそばを打つ時は、3:7か4:6がお勧めです。
2:8そばが一番おいしいという固定観念を離れて自由にそばを打ってみませんか?
特に経験の浅い方や楽しく打ちたい方にお勧めなのが四六の蕎麦です。
昨日5月28日は、先代住職でもある父の命日でしたので、前日掘ったタケノコでタケノコご飯を炊き、
そばを打ってお供えしました。
今年で丸40年、13歳で父を亡くした私も、53歳になりました。
長男のこうしょうが今13歳です。
最後に、根本さんちの蕎麦畑の蕎麦の花の写真をご覧ください。
この美しい環境が美味しい蕎麦を育てるのです。
そばを語るには、蕎麦畑から語りましょう♪
「本当に2:8蕎麦が一番なのだろうか?と、住職は語る・・・」と、世間の常識を問う刺激的なタイトルですが、
まずは、今まで53年生きてきた中で一番上手に打てたそばができるまでをご覧ください。
タイトルにもあるように、今回打ったのは一般的な二八蕎麦でなく、四六蕎麦です。
↑ 手打ちうどん粉400gと昨秋とれた秋蕎麦を石臼挽きにしたもの600gを裏ごし器で均一にふるいます。
↑ 一番大事な水回し・・・合わせて1000gの粉に対し水は480リットルを準備します。
500リットルでは多いのです。粉の具合によって全部入れない場合もあります。
様子をみながらまずは半分入れます。
この水回しがそば打ちの成否を決める一番大事なポイントです。
水と粉が均一に混ざるように、丁寧に指先で素早く何度も撹拌します。
大きなダマができないようにバラバラの状態にし、様子をみながら残りの水を加えていきます。
↑ 梅干し大のダマの集まりにした後、それを鉢に押し付けながら一つの塊りにします。
この作業を「くくり」といいます。
↑ 粉1kgと水480gを混ぜた塊りになりました。
これを一回で打つと、大きくなりすぎてうちののし板からはみ出るので二つに分けます。
二つに分けたものを30分ほど放置します。
その間につなぎのうどん粉が水と反応してしっとりしてきます。
蕎麦粉は根本さんの畑で採れたものを石臼挽きしたものです。
しっとりした柔らかな感触で、ざらざらしていません。
こういう蕎麦粉なら、バラバラにならずよくまとまり、うまく打てます。
それを、表面に艶が出るまでしっかりとこねます。
菊もみという作業ですが、写真はありません。
↑ 鏡餅状にしたものを、延ばしていきます。
手のひらを使って円形に延ばす「地延し」
麺棒を使って平らに延ばす「丸出し」
麺棒に生地を巻き付け転がしながら延ばす「四つだし」
という工程を経て「本延し」で、最終的に2~1.5mmの厚さ、目安としては80cm×50cmに調整します。
↑ 打ち粉を振りながら、たたんで・・・
↑ こま板を使って切ります。
このこま板は自作のものです。
包丁で、切って並べます。
↑真っ直ぐにそろえて並べるのが普通ですが、私は、多少くねらせます。
これは、ゆで上がった時にそばつゆが絡みやすくするためです。
↑ 大なべで一人前(約150g)づつ茹でていきます。
ゆで時間は、浮き上がったら30秒ですくいあげます。
茹ですぎると腰が抜けるのでさっとゆで上げ、冷水ですばやく冷やします。
さて、記事のタイトルの件にふれたいと思います。
私の理想とする蕎麦は、地粉を使って、袋田のある農家のおばさんが打つ蕎麦です。
細くて、蕎麦の香りがして、当地の名物つけけんちん蕎麦にしても伸びません。
つなぎ粉と蕎麦粉の割合を聞いたら4対6とのことでした。
さて、十割蕎麦、二八蕎麦、四六蕎麦、皆さんはどれが好きですか?
私は、いろいろ食べ比べた結果四六蕎麦が一番おいしいと感じました。
蕎麦通の人は、二八じゃなければいけないという人もいるでしょうが、
私はそれにはこだわりません。
自分が美味しいと思うのが一番なのです。
それから、量が少ないのは不満です。
田舎では、おなかがふくれるまで思う存分そばをふるまいます。
ですから、1kg打ったりするのです。(ざっと15人前)
辛い蕎麦つゆに少しだけつけてのど越しを味わうなんていう食べ方もしません。
出しの味がわかる薄味の汁にそばをたっぷりつけて頂きます。
さらには、けんちん汁につけて食べるのが袋田の蕎麦の昔からの食べ方です。
二八蕎麦では、熱い汁に入れると腰が抜けてしまいますが、四六蕎麦ならその心配がありません。
二八蕎麦は茹でたてをすぐに食べなければ美味しくありませんが、四六蕎麦は多少時間をおいても美味しく食べられます。
とうことで、皆さんも、かっこつけずに思う存分自分の好みのそばを食べてみませんか?
日本一の品質と蕎麦通が評価する常陸太田市金砂郷の赤土あたりから袋田にかけての土地で栽培された蕎麦粉を使えば、四六でもビックリするほど蕎麦の香りがします。
プロは別として、初心者がそばを打つ時は、3:7か4:6がお勧めです。
2:8そばが一番おいしいという固定観念を離れて自由にそばを打ってみませんか?
特に経験の浅い方や楽しく打ちたい方にお勧めなのが四六の蕎麦です。
昨日5月28日は、先代住職でもある父の命日でしたので、前日掘ったタケノコでタケノコご飯を炊き、
そばを打ってお供えしました。
今年で丸40年、13歳で父を亡くした私も、53歳になりました。
長男のこうしょうが今13歳です。
最後に、根本さんちの蕎麦畑の蕎麦の花の写真をご覧ください。
この美しい環境が美味しい蕎麦を育てるのです。
そばを語るには、蕎麦畑から語りましょう♪
2013-05-29 18:00
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コメント(14)
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僕も蕎麦が大好きです。
四六蕎麦は食べた事ありませんが、美味しければ何の文句はありません^^;
by まー坊 (2013-05-29 20:51)
素人考えでそば粉が多いと口当たりが一寸きついかな?
4:6=口・のど越しが良い気がして・・・
by 侘び助 (2013-05-29 21:06)
けんちんそばって茨城ならではですかね?
大好きですけどね(^^)
お蕎麦とってもおいしそうですよ!!
by little_snow (2013-05-29 21:46)
お久しぶりのコメントです。見事な蕎麦が出来ましたね。とても美味しそうです。実家に帰省したら、ぜひ四六蕎麦をけんちん汁につけて食べてみたいですね。
by 滝見茶屋の長男 (2013-05-29 23:40)
時々100%という記事を見ますね。食べたことはありませんが、混ぜるのが先祖の知惠でしょうね。
by Silvermac (2013-05-30 05:55)
道具も腕前も超プロ級ですね!
蕎麦畑を見に行こう!蕎麦の話したい・・・
そして、蕎麦前もいただきたい。
by hanamura (2013-05-30 06:57)
私は月2回そば打ち教室に通っています。二八です。へたくそでも自分で打った蕎麦は美味しいです。
by takenoko (2013-05-30 07:12)
自分が美味しいと感じるものであればそれが最高ですね。
10割蕎麦も二八蕎麦も食べたことがありますが
四六蕎麦は未体験です。
でも記事を拝見していると食べたくなって参りました。
by 青い鳥 (2013-05-30 09:17)
すごいですね~何でも出来るのですね。
本当に感心、感動致しました。
by ばん (2013-05-30 10:10)
2:8イコール10
2と8を併せ10は1(一番)美味しく、味が0(丸)くなるのでは 4:6も同じかな?わはハハ~南無~
by 甘味 (2013-05-30 10:53)
どんな割合でも、美味しければOKです。
by たいへー (2013-05-30 14:58)
まー坊 さん 試食してもらった方の感想は、蕎麦が甘いと言ってました。
香りも味も一品です。
侘び助 さん 手打ちそばのざらつき感が良いという人もいるのでしょうが、
しっとりした蕎麦も良いですよ。
little_snow さん けんちん汁には太目の田舎蕎麦があいます。
滝見茶屋の長男 さん 一度目は柔らかくなってしまったのですが、
二回目はしっかりした蕎麦になり、三回目は満足のいくものが打てました。
Silvermac さん 十割の蕎麦をつなげるには、細かな蕎麦粉を熱湯で寝るなどの方法で打ちますが、ボソボソ感は強いですね。
hanamura さん 道具は一応揃えてあります。
一番高いのは包丁です。
takenoko さん 自分で打ったできたての蕎麦は最高です。
見ためではないです。
青い鳥 さん 今回梅花大会の参加者のうち、かなりの人が平泉など岩手まで足を伸ばしています。
わんこそばを食べてきた人もけっこういました。
わんこそばは何割で打ているのでしょうね?
ばん さん 永平寺で半年間大庫院(調理場)にいたのでたいがいの物は作れます。
甘味 さん 6:4でつなぎが多くてまずいですが、4:6なら蕎麦だと思います。
たいへー さん 長野は蕎麦の本場ですね。
それぞれの地域に特徴ある蕎麦があります。
新潟のへぎ蕎麦という海藻をつなぎに使ったもの、山口の瓦蕎麦、山芋をつなぎに使ったとろろそば、卵をつなぎに使ったりもしました。
それぞれが蕎麦の文化ですので、否定せずに尊重していきたいと思います。
by 袋田の住職 (2013-05-30 22:23)
金砂郷のソバは日本一デス! なんといっても、嫁さんの実家ですからね。
このごろ帰ってないんですよね、チビたちを派遣するだけス。今度帰ります!
by ノリパ (2013-06-01 19:43)
ノリパ さん お待ちしています!
by 袋田の住職 (2013-06-17 05:32)