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①玄楼奥龍和尚の足跡を訪ねて兵庫へーその1-「龍満寺編」 [梅花講]

今日からしばらく、12月12日の研修旅行の記事が続きます。

11日夕方7時30分発のANA機、羽田から鳥取便は機材の到着が遅れましたが、
夜10時、雪や風の影響もなく無事に鳥取市内のホテルに到着しました。

残念ながら、皆さんと一緒に蟹料理は食べられませんでしたが、これで、二日目の研修には参加できます。

機材の到着が遅れたのは、つくば会の一行13名と添乗員1名が乗った10時半の便が、
一度は着陸を試みるも、強風に煽られ再上昇、その後も、強風でなかなか鳥取空港に着陸できず、
30分くらい鳥取砂丘の上をグルグル回ってやっと着陸できたそうです。

私の搭乗した便が遅れたのも、その影響かもしれません。

12日は、中型バスで午前8時5分にホテルを出発、まずは、兵庫県新温泉町浜坂の龍満寺さまへと向かいます。

最初の予定にはありませんでしたが、竹内老師の提案で急遽組み込まれました。

我々は、ここへ立ち寄ったことにより、玄楼和尚についてたくさんのことを知ることができ、
研修を深めることができました。

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↑ 因幡から但馬へと日本海を見ながら東へ進みます。


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↑ 岩の屹立した美しい海岸です。

兵庫県の北西端新温泉町の浜坂に到着

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細い道を歩いていき、JR山陰本線の鉄道をくぐると・・・

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竜宮城のような山門が現れ、そこが龍満寺です。

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↑ 江戸時代には諸国から雲水が集まる修行道場だったそうです。
伽藍配置にその名残があります。

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↑ 須弥壇上には玄楼奥龍和尚の木像が祀ってありました。

ここで、玄楼和尚の略歴を・・・

狼(おおかみ)玄楼と評された厳しい禅風で、その名をとどろかせた玄楼奥龍(げんろうおうりゅう)は、
1720年、伊勢国志摩鵜方村に生まれ、同国方座の臨済宗海徳寺で出家、
1732年、志摩安乗の曹洞宗長寿寺の齢峯和尚の弟子となり、
19歳の時、江戸の吉祥寺に掛錫し、その後、各地の禅寺を訪れ、
浜坂の龍満寺を訪ね、9世象山問厚の弟子となった。
その後も全国の禅道場を回る修行の旅を続け、
1767年、47歳の時、龍満寺の12世住職となった。

龍満寺在住26年、全国に教線を張り、宇治の興聖寺の22世となる。
興聖寺の山門が龍満寺に似ているのは、このためだと伝えられている。

大阪北野の当陽軒で94歳で遷化されるまで、多くの漢詩、和歌、香語、などを残しており、
その一首が「常在霊鷲山」といわれる高嶺の歌詞となった歌である。
ちなみに、入佐山と呼ばれる山は、出石入佐の臨済宗大徳寺派、宗鏡寺(沢庵寺)の脇にある小山であるといわれる。



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↑ 梅花流詠讃歌「高嶺(たかね)」の歌詞になった、「常在霊鷲山(じょうざいりょうじゅせん)」と題された歌です。

「今もなお 鷲の高嶺に 月ぞ住む 人は入佐の 山と思えど」

という歌です。

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↑ 雪が舞う裏庭は絵になります。

高嶺をみんなで奉詠し、お参りしたあと、お茶と名産のとち餅をいただき、

さらに、コーヒも入れてもらい、お土産に竹輪をいただきました。

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↑ 浜坂諸寄の海岸に戻ると、砂浜が雪で白くなっていました。

兵庫県に今も老古仏といわれる尊敬を集める禅僧が多いのは、玄楼和尚の禅風が今も受け継がれているからだと感じました。

facebookで交流を続けている、永平寺同日安居である大分の甲斐之彦さんの母方の御祖父さんが、
なんと、龍満寺の24世住職だったと聞いてびっくりです。

②玄楼奥龍和尚の足跡を訪ねて兵庫へ-その2-「宗鏡寺編」続く・・・

今日は、龍泰院だより第64号の編集が終わり、無事印刷所に原稿を出しました。
夕方、裏山へ野鳥を観に行ったらで久しぶりにアオゲラに会えました。

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コメント 7

hanamura

荒海と雪!さぞや厳しい修行がぁ・・・。
by hanamura (2013-12-14 22:47) 

mimimomo

立派なお寺、裏庭も良いですね。
by mimimomo (2013-12-15 06:49) 

たいへー

ご苦労様です。 寒そうですが・・・^^;
by たいへー (2013-12-15 07:29) 

青い鳥

龍満寺の24世ご住職との思わぬ繋がりが分かったりして
感慨深い研修旅行になったのですね。
by 青い鳥 (2013-12-15 10:28) 

Silvermac

どんより曇り、荒れた海日本海ですね。
by Silvermac (2013-12-15 11:38) 

袋田の住職

hanamura さん 因幡、但馬、若狭、越前、加賀、能登と日本海側に古い禅道場がたくさんあります。
厳しい修行が行われていたのでしょうね。

mimimomo さん 時代を感じさせる庭です。

たいへー さん 楽しい旅行でしたが、研修もしっかりしたという証拠の記事です。

青い鳥 さん ほんと、ビックリしました!こんな御縁があるとは!!

Silvermac さん 太平洋側と違い、冬の日本海側はこんな天候が続くのでしょうね・・・

by 袋田の住職 (2013-12-15 14:16) 

OJJ

これは知らなかった~春になったら訪ねてみます。湯村温泉も兼ねて・・
by OJJ (2013-12-15 21:09) 

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