この提灯は、一つ、二つ、三っつと数えてはいけないと思った・・・ [梅花講]
10月22日(日)は、大子町でも奥久慈大子まつり、第50回奥久慈少年剣道大会、ライオンズカップ少年野球大会、それから、夜は、TV東京の田舎に泊まろうでスギちゃんが大子に泊まったところが放送されたりと、話題盛りだくさんでした。
そんな慌ただしい日曜を過ごした翌朝、私は、午前5時起床、5時25分出発、車で宮城県の亘理町へと向かいました。
↑ 亘理町荒浜にある當行寺さまの境内と本堂です。
昨年7月5日にも、特派師範有志による東日本大震災慰霊法要で一度来ています。(この時は野口師範の車に同乗させて頂き縁台を満載したトラック二台を先導してきました。)
↑ 本堂の中で、特派師範有志による東日本大震災物故者追善法要と復興祈念法要が行われました。
↑ 準備の時に撮影しました。
追善供養法要中は、外の光が遮られて、灯だけの暗い中で行われましたし、
私自身両班配役で法具を使って梅花流詠讃歌を唱えたり、大般若の転読を行ったりしていたので、法要中の写真はありません。
↑ 復興祈願法要では、この大般若600巻を転読しました。
一つの箱に10冊入ってます。一人三箱を担当します。
一人30冊づつ20人で転読して、600巻を転読したという訳です。
ここで、驚くべきことに気がつきました。
↑ うちにある大般若と全く同じ版木で刷られたものなのです。
保存状態が良く、きれいに見えますが約230年前の古いものです。
↑ 参列する地元宮城の梅花講員さんが本堂に入ってきました。
真新しい提灯が本堂の中に掛けられています。
いったい、いくつあるのでしょう・・・
この地域では、新盆を迎える時、戒名や名前を書いた提灯を上げる習慣があったそうです。
しばらく、そうした習慣も行われなくなっていたそうですが・・・
東日本大震災で亡くなった檀家の方の供養のために掛けたそうです。
一つ、二つ、三つと数えて・・・
これは、そういう風に数えてはいけないものだと思い、数えるのをやめました。
この提灯一つ一つが、世の中でたった一つの尊いもの・・・。
それぞれの人が歩んだ証拠であり、人生そのものなのです。
當行寺の住職さんは、提灯を見るたび、そこに書かれた人の姿が頭の中に浮かんでくるそうです・・・
昨年の7月5日の法要の際、住職さんは、「今は大変な状態ですが、必ず復興しますから、復興した姿を見に来てください。」と言われました。
別な場所で行うことも考えられましたが、継続することが大事であり、これからの復興の様子を見守ることこそ、被災地の人にとっては、復興へのモチベーションとなり、明日への希望となるのだと思います。
そういう意味からも、支援というのは長く続けることが大事なんだなぁ と、改めて感じた次第です。
特派師範有志では、来年もここに来ることにしました。
茨城県には、私と野口師範の二人の特派師範がいますが、二回とも出席しています。
本堂での法要のあと、各会場にに分かれ講習が行われました。
↑ 野口師範による分科講習の様子を撮影させて頂きました。
一番遠くから来たのは、宮崎県延岡市の久我章念特派師範です。
私が、この写真を撮影している隣りでは久我師範が講習の様子を見学していました。
その他、北海道・中国地方など遠方からも駆けつけています。
茨城は、亘理町まで、車で3時間半、比較的近い方なので、大阪巡回の直後でどうしようかと思ったのですが、日帰りでも参加できるので、これは、出席しなければいけないと思ってかけつけました。
駆けつけた特派師範は自腹で無報酬です。
でも、こんなうれしいお礼の品をいただきました。
↑ 講員さん手作りの巾着袋です。
↑ 可愛いイチゴの形のアクリルタワシです。
こころのこもった記念品に感激しています。
前に来た時は墓石は倒れ、庭も泥が残っていましたが、境内もきれいになってきています。
↑ 復興への歩みを進める亘理町荒浜の人々の心の支えになっている當行寺さまの本堂です。
最後に、お寺の入り口のところで、人々見守っている観音様をご覧ください・・・
そんな慌ただしい日曜を過ごした翌朝、私は、午前5時起床、5時25分出発、車で宮城県の亘理町へと向かいました。
↑ 亘理町荒浜にある當行寺さまの境内と本堂です。
昨年7月5日にも、特派師範有志による東日本大震災慰霊法要で一度来ています。(この時は野口師範の車に同乗させて頂き縁台を満載したトラック二台を先導してきました。)
↑ 本堂の中で、特派師範有志による東日本大震災物故者追善法要と復興祈念法要が行われました。
↑ 準備の時に撮影しました。
追善供養法要中は、外の光が遮られて、灯だけの暗い中で行われましたし、
私自身両班配役で法具を使って梅花流詠讃歌を唱えたり、大般若の転読を行ったりしていたので、法要中の写真はありません。
↑ 復興祈願法要では、この大般若600巻を転読しました。
一つの箱に10冊入ってます。一人三箱を担当します。
一人30冊づつ20人で転読して、600巻を転読したという訳です。
ここで、驚くべきことに気がつきました。
↑ うちにある大般若と全く同じ版木で刷られたものなのです。
保存状態が良く、きれいに見えますが約230年前の古いものです。
↑ 参列する地元宮城の梅花講員さんが本堂に入ってきました。
真新しい提灯が本堂の中に掛けられています。
いったい、いくつあるのでしょう・・・
この地域では、新盆を迎える時、戒名や名前を書いた提灯を上げる習慣があったそうです。
しばらく、そうした習慣も行われなくなっていたそうですが・・・
東日本大震災で亡くなった檀家の方の供養のために掛けたそうです。
一つ、二つ、三つと数えて・・・
これは、そういう風に数えてはいけないものだと思い、数えるのをやめました。
この提灯一つ一つが、世の中でたった一つの尊いもの・・・。
それぞれの人が歩んだ証拠であり、人生そのものなのです。
當行寺の住職さんは、提灯を見るたび、そこに書かれた人の姿が頭の中に浮かんでくるそうです・・・
昨年の7月5日の法要の際、住職さんは、「今は大変な状態ですが、必ず復興しますから、復興した姿を見に来てください。」と言われました。
別な場所で行うことも考えられましたが、継続することが大事であり、これからの復興の様子を見守ることこそ、被災地の人にとっては、復興へのモチベーションとなり、明日への希望となるのだと思います。
そういう意味からも、支援というのは長く続けることが大事なんだなぁ と、改めて感じた次第です。
特派師範有志では、来年もここに来ることにしました。
茨城県には、私と野口師範の二人の特派師範がいますが、二回とも出席しています。
本堂での法要のあと、各会場にに分かれ講習が行われました。
↑ 野口師範による分科講習の様子を撮影させて頂きました。
一番遠くから来たのは、宮崎県延岡市の久我章念特派師範です。
私が、この写真を撮影している隣りでは久我師範が講習の様子を見学していました。
その他、北海道・中国地方など遠方からも駆けつけています。
茨城は、亘理町まで、車で3時間半、比較的近い方なので、大阪巡回の直後でどうしようかと思ったのですが、日帰りでも参加できるので、これは、出席しなければいけないと思ってかけつけました。
駆けつけた特派師範は自腹で無報酬です。
でも、こんなうれしいお礼の品をいただきました。
↑ 講員さん手作りの巾着袋です。
↑ 可愛いイチゴの形のアクリルタワシです。
こころのこもった記念品に感激しています。
前に来た時は墓石は倒れ、庭も泥が残っていましたが、境内もきれいになってきています。
↑ 復興への歩みを進める亘理町荒浜の人々の心の支えになっている當行寺さまの本堂です。
最後に、お寺の入り口のところで、人々見守っている観音様をご覧ください・・・
2012-10-22 21:15
nice!(36)
コメント(13)
トラックバック(0)
またまた、お疲れ様でした。
幾度と無く見聞きした亘理町ですね。個の復興は、間違い無く進んでいますね。
タイトルにもなっている提灯(物故者)への住職の想い、涙出そうなのを堪えました。
やはり仏弟子の想い・考え・捉え方に、頭下がり救われます。
お礼の「心」も、涙出るほどにお心が伝わります。双方の「おこころ」に菩薩を見ます。その証拠に、観音菩薩も慈愛の笑みを投げかけていらっしゃる。
by 枝動 (2012-10-22 22:38)
大阪から帰り、また宮城へ。多忙な毎日ですね。
子供の頃、毎年元旦にお寺へ行き目にした、
大般若転読の様子を思い出しました。
by takenoko (2012-10-23 05:14)
枝動 さん そうですね。亘理町、山元町では、堤防の建設、イチゴ団地の整備のためのダンプカーが走り回っていました。
法要中に、一つひとつの提灯がとても重いものに思えてきました。涙はこらえていましたが、心の中は号泣状態でした。
震災の前も、震災の時も、震災の後も、一人ひとりのこころを受けとめている観音様の「慈愛」のお顔に救われました。
takenoko さん 住職さんの知っている限り、この大般若600巻を全部出して転読したことはなかったそうです。
by 袋田の住職 (2012-10-23 06:36)
今年は、2つ戒名提灯を作りました。
仏前に飾る風習がある地域なので。
by たいへー (2012-10-23 07:42)
朝早くにお家を出られ、宮城へ!!
大変でしたね。
お疲れ様でした。
by shiho (2012-10-23 09:34)
合掌
心温まるお礼の品ですね
by もーもー (2012-10-23 09:56)
連日多忙のご様子ですがお疲れ様です。
随分遠くの方も来られてるんですね。
by 旅爺さん (2012-10-23 11:59)
この巾着袋が上品でいいですね
by ミッチー (2012-10-23 12:22)
お疲れ様でした。
by ねじまき鳥 (2012-10-23 21:21)
お忙しい中、お疲れ様でした。
檀家の方の供養のための提灯を拝見し、2年前のことを思い出します。
ご冥福をお祈りします。
by 弁慶 (2012-10-24 06:23)
たいへー さん 戒名を間違ったら大変ですから、作業は気を使いますね。
難しい字も使われるし・・・
shiho さん ほとんど渋滞がないので北へ行くのはスムーズです。
もーもー さん 材料にされたものも思い出の品だし、ひとつひとつ心をこめて作ってくれたものです。他にない素晴らしいものです。
旅爺さん 管長辞令で日本中、そして、南米まで派遣されて飛び回っている人たちなので、体重は重くても動きは軽いですよ。
ミッチー さん 裏地も紐も上品でした。
ねじまき鳥 さん 車での長距離移動は疲れますね。
弁慶 さん 被災地の方のそうした思いを全国の人に伝えなければなりませんね。
遠く張られた地域では、もう、過去の事になっています。
でも、復興には、まだまだ時間がかかりますから、
継続した支援が大事ですね。
曹洞宗では、来年5月下旬に梅花流全国大会を宮城県で開催します。
全国の仲間が集まってきて被災地の復興を応援してくれることでしょう!
by 袋田の住職 (2012-10-24 08:18)
観音様が皆さまを見守っていらっしゃる気がします。渋谷でクラス会がありました。昨年はたいへんで来られなかった2人がきました。仙台に娘さん2人が住んでいる友人は後片付けを手伝いに行って、一時歩けなくなったようです。栃木の友人は自宅は大丈夫だったようですが、両隣の旧家の屋根瓦が全部落ちたと言っていました。直接の被害地は想像を越えたものでしょう。
by kazoo (2012-10-24 10:46)
kazooさん そうなんです。内陸の栃木県ですが、那珂川沿いや鬼怒川沿いはかなり巨大地震の被害が大きかったんですよ。
by 袋田の住職 (2012-10-24 12:35)