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生きとし生けるすべての命を乗せた大きな船 [法話]

お盆なので今日は、オリジナルの法話を、お届けします。

沈みそうな大きな船のお話です。

今から2,600年以上前、人々は、争い、奪い合い、そして、強いものは弱いものを差別していた。

争い、奪い合う人たちを乗せた船は大きく揺れていた。

そんなとき、一人の聖者が現れた。

そして、説いた。

「生けとし生けるすべての存在は、この世にたった一つの尊い存在であると」


そして、平等だと説いた。

その教えは、次第に広がり、船は安定して進んで行った。

2000年前、神の子と信じられた青年が現れた。

神を信じる人たちは、争いをやめ、貧しいながらも、奪い合うのでなく、
与え合う生活をした。

大きな船は、さらに安定し、大海を進んで行った。

1600年前、砂漠に現れた予言者は、神の教えを説いた。

その教えに随って生きる人々は、奪い合うのをやめ、神に感謝し、礼拝の生活を続けた。

時代は、過ぎた、それぞれの教えは世界中に広まっていったが、争いは絶えなくなってしまった。

乗っている人の目に見えないのだが・・・・

「年老いたものは、この船を降りて欲しい、そうすれば、もっと豊かになる。」

「体が不自由な人は、役に立たないのだから、この船を降りればいい。」

そんな、考えを持つものが出てきた。

そんな言葉が発せられるたびに、船は少しずつ沈んでいく・・・。

そして、船は傾いていく・・・

大きな、大きな、たくさんの生き物を乗せた船は・・・

「自分だけが豊かなならいい、役に立たないものは、どこかへ行ってしまえ!」

という、考えを持つ人が増えるたびに傾いていくのである。

同じ船に乗り合わせたすべての人は、一蓮托生。

船が沈んでは、誰も助からない、自分だけが助かろうとしても無駄なのである。

どんなにお金があっても、名声があっても、船が沈むときは皆同じ運命なのだ。


この船を沈めないために我々がしなければならないことは・・・、

奪い合うのでなく、分かち合うこと・・・

争いをやめ、平和に暮らすこと・・・

弱い立場の人にて差し伸べ、一緒に歩いていくこと・・・

そうすれば、その船は、どんな荒波にも耐えられる沈まない船になる。

すべての命を乗せた大きな船は、沈まない船になる。

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