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開山堂の香炉です [龍泰院]

8月16日(水)送り盆の日、朝飯前に施食棚を片付けました。

施餓鬼棚ともいい、水や食べ物などを供え餓鬼に供養するための棚です。

施食棚で使った香炉を直して開山堂に戻しました。

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↑ 正面には歴代の住職を祀ってます。



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↑ 香炉は、上を平らに丸く盛り上げた形に灰を整えました。

永平寺でも、法堂の大香炉は山形に尖がらせますが、祖廟である承陽殿の香炉は上を平らにするそうです。

私がいた時代は、法堂の香炉も丸く盛り上げてましたが、今は、人手も少ないので作業しやすい山形にしているのかと思います。

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↑ 3月2日から7月いっぱい殿行兼真行で、法堂や承陽殿でこうした香炉の手入れもしてました。

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↑ 7月2日の大布薩会で当役を勤めた時の記念写真が永平寺の機関誌「傘松」に載った写真です。

あまりに小さかったので拡大したら確かに光尚でした。

単牌を持っているのが光尚です。

なお、式師は、中西道信後堂老師、私が竹友寮にいた時の一年先輩です。

中西後堂老師の役寮就任式では、真行の光尚が承陽殿の御上壇に案内する役を勤めたそうです。

施餓鬼棚には供えない、といわれることもある桃です。

餓鬼は鬼なので、鬼退治の桃太郎の桃は揚げない方がいいとのことですが、

うちでは、鬼も美味しい桃なら食べたいだろうということでお供えしたりします。

14日の午前中、新盆の家庭を棚経で回った光尚ですが、15日朝6時に福井へ戻っていきました。

台風の影響で、福井にたどりつくのは難しいかと思いましたが、金沢までの新幹線は問題なく運行、

北陸本線の特急は一日計画運休とのことでしたが、全席自由席の臨時特急があったので予定通りに福井駅に到着、九頭竜線で越前大野駅に到着、お役の僧侶の車で無事に寳慶寺にたどりついたそうです。

あれ、永平寺じゃないの?と思われた方もあるかと思います。

7月末、白山拝登明けの転役で、殿行兼真行から寳慶寺詰めということになりました。

10月に祖山を乞暇するまで、福井県大野市の山の上に有る、お寺で過ごすことになりました。

寳慶寺は道元禅師を慕って宋の国から日本に渡ってきた禅僧寂円禅師が開かれました。

道元禅師の弟子が開かれた古刹です。

太祖瑩山禅師も、寳慶寺の寂円禅師のもとで修行されたことがありました。

夏は草刈り、冬は雪作務と作務三昧の寳慶寺ですが、光尚にとっては、

また一つ、良い経験が出来そうです。


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norisuke

光尚君も意外と移動が多いんですね、色々と覚えてもらいたいためにですかね。いい経験になりますね。
by norisuke (2023-08-16 16:40) 

袋田の住職

norisukeさん まさに永平寺に安居修行しながらの諸国行脚、鹿児島に4ケ月、越前大野の宝慶寺で二ケ月、まさに何物にも代えがたい貴重な経験です。私は、9ヶ月永平寺にいて、半年以上大庫院で料理を作っていて、他の寮舎は経験がありません。
by 袋田の住職 (2023-08-17 07:36) 

袋田の住職

うちの開山様は、秋田の宝勝寺、足利の長林寺、上金沢の常明寺、この龍泰院、兵庫の三田の永澤寺、御前山のお寺などで住職をしています。移動距離はものすごかったですね。
by 袋田の住職 (2023-08-17 07:41) 

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